高尾の自然 


  

高尾のすみれ




高尾山のすみれ


   山路きて 何やらゆかし すみれ草 
            (松尾芭蕉)


 日本はスミレの種類の多い国だそうですが、東京で見られるスミレは約50種。高尾山やその周辺で見かけるスミレは約40種、そのうち普通に見られるのは15種程度と言います。                                        
 一口にスミレと言いますが、濃い紫色のもの、淡い青紫色のもの、白いスミレ、紅紫色のスミレとその色は様々です。また葉も丸いもの、細長のもの、切れ込んだものと様々でその豊富さに驚いてしまいます。日だまりに自分の存在を主張するかのように大きく咲くもの、日陰にひっそりと咲くもの、群生して咲くもの、ぽつんとひとりで咲くものそれぞれ生える場所も違えば、花の咲く時期も違うのです。            

 高尾山では、スミレの時期に山上にある高尾自然動植物園でスミレ展を開催し、即売会を開きますのでこれも高尾を訪れる人のひとつの楽しみとなっています。

 それでは高尾山のスミレ散策に出発しましょう。

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アオイスミレ

 


 スミレは春の花の代表選手ですが、中でも、アオイスミレは高尾山でもっとも早く咲くスミレです。まだ寒い3月上旬頃から咲き始めますが、やや湿った薮かげや、枯れ草の中などを好みます。
 山麓や沢沿いの遊歩道脇で見かけるようになります。
淡い青紫色の花を低く、控えめに咲かせています。花はあまりあまり開かず、なにやら寒さに首をすくめているようにも見え、愛らしさと清楚さを感じてしまいます。         

 その葉の形が、徳川家の家紋に使われている「葵」の葉に似ているところから付いた名だと言われています。 スミレの仲間は、種子を弾き飛ばす仕組みを持っているものが多いのですが、アオイスミレは、そのような仕組みを持たなくて、果実が地表面すれすれのところで熟し、親株の根元に種子をこぼすだけです。 



 

アカネスミレ

 


 乾燥気味の林下、林縁に見られる。尾根などの明るいところに生えます。
距が細く伸びて時には下に向いていることがあり、先まで紫色である。
葉は卵形または長卵形。全体に毛が密生しているのが特徴である。
尚、側弁の基部以外には毛がない品種を、特にオカスミレと呼ぶ。

 

コスミレ

 


 コスミレも比較的早くから咲き始めます。
里近くの山野や人家の畑地や石垣などの、半日かげになるような所、日の良く入る林の中などで見かけることが多いようです。

 しかしコスミレとは名ばかり。割と大きめの花で、薄紫色の花弁も美しい見栄えのする花です。花は薄い空色(紫)で地上茎がなく根本から花と葉が生えます。
葉は根生し束生、長さ2~5センチで果実時は大きくなります。

 
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ヒナスミレ

 

ヒナスミレは山中のやや湿り気の多いところにひっそりと咲きます。ヒナスミレの側弁にはほとんど毛がありません。
和名の雛スミレは全体に繊細で花が美しくかわいらしいところから名づけられたもの。

透明感のある淡い紅色の花は楚々とした印象を与えますが、葉の形も美しく全体に低く小ぶりな姿が愛らしく、3月中頃から咲き始めるため「雛」スミレと呼ばれるのもわかりますね。   
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オカスミレ

 



 日当たりのよい丘陵地に自生します。
アカネスミレの変種で、全体にアカネスミレに似ていますが、全体無毛です。
高さ10センチ程度で、葉は束生し長い柄があり淡緑色、花時には紫色を帯びます。
花は春、細長い花柄の途中に2枚の包葉をつけています。
側弁の基部には毛が密集し花の内部が殆ど見えないのはアカネスミレといい、側弁の基部以外は無毛のものをオカスミレという。
花の側弁に毛がある以外は全体に毛がはえていない。

 

タチツボスミレ

 

 高尾山のスミレの中で麓から山の上までどこでも見られるのがタチツボスミレです。
3月から5月にかけて淡紫色の花を日だまりでよく見かけます。花後に茎が伸びて、葉のもとの托葉が櫛の歯状に切れ込むのも特徴です。
 茎は花が咲いたのちに伸び始め高さ20センチになります。
どこでも簡単に見つけられるスミレなのですが、花や葉の整った姿や花の色の美しさに加え、日当たりのよい、山道の道ばたで群落をなして咲き乱れる見事さなどからスミレ本来の美しさを持った花と言えるかもしれませんね。

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ニオイタチツボスミレ

 

 日本全土で見られる代表的なスミレ。
日当たりのよい草地や明るい林下に生える。
花の紫の部分と真ん中の白い部分のはっきり分かれているのが特徴。ニオイタチツボスミレは芳香がすることからその名がある。

 姿はタチツボスミレに似ているが、タチツボスミレと比べて、花の色も濃く、中央の白い部分がはっきりとしている。花は紫色で奥の方が白い。

 

ケタチツボスミレ

 

 山地や野原の明るい場所に生える多年草でタチツボスミレの変種。タチツボ(=立坪(壷))菫とは茎が立つツボスミレの意味です。
地上茎のあるスミレでその名の通り、花柄、葉に毛が生えるタチツボスミレ。

 尚、タチツボスミレは茎などに毛はない。
特に山地の岩壁の隙間に生育するものは、このスミレが比較的多い。

 

マルバタチツボスミレ

 

 タチツボスミレとニオイタチツボスミレとの交雑種。両種が混生しているところに時には群落となり、谷には数多く見られます。
 タチツボスミレと違い、葉の先端がつまんだようにキュッと細くなっていません。一方、茎が立ちあがっていることや、唇弁の黒いすじが細かな網目状になっていないところは、タチツボスミレを思わせます。

 

ヒカゲスミレ

 

 その名の通り、山の日かげのやや湿った日陰に生える。
白色の根から新苗をつくり群生する特徴がある。
葉は長卵形で長さ3~6cm。葉の両面には軟毛が多く、質がうすく、軟らかく見える。花は白色、距は6~9mm、同筒形で長くて太い。全体にあらい毛がある。唇弁の赤みを帯びた筋が目立つ
花は白。葉が茶色に変色した種があり「タカオスミレ」と言う。


 

エイザンスミレ

 

 エイザンスミレは、本当によく目立つスミレですね。
エイザンとは「比叡山」のことで比叡山にはえるスミレの意味です。
林下など半日陰の立地を好み山地の樹陰や沢沿いの斜面などのやや湿ったところに大きな淡紅紫色の花を咲かせます。

 高さは7センチほどです。葉身は3列し、各裂片はさらに深く分裂しています。
 見分けるのが難しいしスミレ仲間の中で、エイザンスミレは、このように花の咲くころ鳥の足のように裂けた特徴のある葉をつけており、他のスミレと区別しやすいようです。白いものもあり変化に富んでおり、花弁が波打つものもあります。 

 

マキノスミレ

 

 シハイスミレの変種で変種で東日本を中心に分布し、西日本に分布する母種とはすみわけていますやせた尾根に生える。高さ5〜8cm。地上茎はなく、地下茎から根生葉と花茎を出します。根生葉には長い柄があり、葉身は細長い三角形〜ハート型。葉はシハイスミレより細長く、ほぼ垂直にたてる特徴がある。表面は濃緑色で光沢があり、裏面は淡く紫色を帯びますが、花後、淡緑色になることが多いです。

花は濃い紅紫色で、距は細長く同色です。
植物学者の牧野富太郎を記念して名前が付けられたそうだ。

 

ヒゴスミレ

 

 奥高尾方面に見られる。
葉が深く裂けているところはエイザンスミレに似ていますが、葉は放射状に五つに分かれており、裂片はさらに深く裂けています。(エイザンスミレは 3 裂)
また、葉先が、丸味を帯びています。
花は白で径は1.5cmほど。

 

オトメスミレ

 

 タチツボスミレの一品種で、花の色で見分ける。タチツボスミレの5枚の花弁は純白色か淡紫色ですが、中には距だけに淡くピンク色がのこり、他は色がぬけて白くなったものが見られますが、これをオトメスミレと呼んでいます。
神奈川県の箱根乙女峠で、植物界の権威である牧野富太郎博士が発見されたといいます。

 

コミヤマスミレ

 

 コミヤマスミレも沢沿いなどの湿り気のある場所に咲く花です。
葉は長卵形状心臓形で鈍い鋸葉がある。
花は白くて小さいのですが、他のスミレよりやや遅れて咲きます。
高尾山でこのスミレを見かけるのは5月に入ってからです。

 


ノジスミレ

 

 日当たりのよい道端など人家の近くでも多く見られるスミレのなかま。
花柄は10㎝ほど、途中に2枚の包葉がつき、花はスミレよりやや小形で淡い紫色で横向きに開く。全体に短い毛が密に生える。根は地中に深く伸びる。
葉は目立たず、葉の基部がスミレより幅広く、夏の葉は基部の両側が上に巻き上がっているものを見かける。

束生して斜めに立ち、長楕円形、長さ5㎝ほど。
3~4月頃、スミレより一足早く咲く。
野路(のじ)にはえるスミレという意味。

 
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サクラスミレ

 

 奥高尾陣馬山方面に見られる。
葉は少数すき、三角状長卵形で長い柄がある。
花の大きさは直径2.5cm程度有り、野生のスミレの中では最も大きく美しい。その大きさと美しさから「スミレの女王」と呼ばれている。
サクラスミレには側弁の基部に毛が多い。
花弁の先にくぼみがありサクラの花びらに似ているところからその名がついた。

 

ケマルバスミレ

 

 その名の通り(毛丸葉菫)で、毛の生えた丸葉が大きな特徴葉柄にも毛が多い。花柄は長さ5-10cm。花弁は長さ10-14mm。白色や淡紅色の花をつけます。花期は4~5月。毛のないものは,マルバスミレです。          

 




アケボノスミレ

 

 葉は円心形で先はとがり、花の咲き始めはまだ内巻きになっている。
 花は大型で距は太く、淡紅紫色で肉厚があり、距は太く短い。
山地の明るく乾燥気味の林下、林縁に見られる。アケボノスミレは地上に茎の無い「無茎種」です。地下茎の上端部分から花柄や葉柄が叢生状に生えてきます。

 一見して大柄な花が最大の特徴で、その名の由来も花の色を曙の空の色に例えたということで、なかなか気分も大きい。
最近、圏央道に関係した土地買い占めによって雑木林は放置され、アケボノスミレとアカネスミレを発見できなくなったという報告もある。

 

ナガバノスミレサイシン

 

 ナガバノスミレサイシン(長葉の菫細幸)は林の下んだおのやや湿ったところに生え、3月から4月にかけて白や淡紫色の大きな花をつけます。
スミレサイシンと同じように太い地下茎(密接した節がある)がある。葉は被針形で、その名の通り葉は細長く、花後に出る葉は長さが15センチ以上にもなるようです。 花期にはあまり展開しないことが多く、花後の夏葉とやや異なる。スミレサイシンにべ明らかに細長いが、スミレサイシンのように葉先が急にとがることはない。

 スミレサイシン類はスミレサイシンが日本海側、アケボノスミレが内陸部、ナガバノスミレサイシンが太平洋側と住み分けられている。
ところで,「長葉の菫細幸」という和名の一部になっている「細幸」は、生薬の一種であり,カンアオイの仲間のウスバサイシンの根からとれるのだそうだ。そして,スミレサイシンの葉がウスバサイシンの葉に似ているので,「スミレサイシン(菫細幸)」と言う名がついているという。 
裏高尾天神梅林にによく咲いているのを見かけました。

 

タカオスミレ

 

 高尾山で忘れてはならないのがタカオスミレですね。               
高尾山周辺だけで見られる珍しいすみれ、「ヒカゲスミレ」の葉が茶色に変色した変種です。白い花の下弁に紫色の筋が入っています。

この山で最初に発見された植物のなかにはいくつか「高尾」の名を冠するものがあります。このタカオスミレもその一つです。最初に記録されたのは昭和3年です。
 葉面が赤褐色に色づくという大きな特徴があり、4月の中ごろから、高尾山の林の下や、周辺で咲きはじめます。この山を代表する植物として大切にしたいものの一つですね。
この花を特徴つけるのは、こげ茶色をした葉です。
他のスミレとはこの葉を見れば簡単に区別がつくし、一度見たら後はすぐに見つかるようになります。良く見られる所は日陰沢林道や、南高尾山稜の暗い沢近く。また、都自然科学館前の庭や国道沿いの交番付近でも見つけられる。南高尾の西山峠付近でも。

 



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