高尾山の雑学・豆知識

ギード・ベールと高尾山

 訪れるべき観光地を星印で格付けするフランスのガイドブック、ミシュランの観光版(ギード・ベール)(緑のガイド))日本編が2009年3月16日フランス語で刊行された。1926年創刊の緑ガイドは、世界の観光地の文化と歴史の解説に定評がある。このシリーズは9言語で325種類が発行され、フランス国内編などが発売されていて、日本編の発行は初めて。日本各地の観光地が三つの星によって格付けされた。

 3つ星の基準は「わざわざ訪れる価値のある場所」。日光、法隆寺、姫路城、安芸の宮島など、既に外国人観光客にも人気のスポットに加え、沖縄・石垣島の川平湾などの名勝地も選ばれた。

 東京郊外のハイキングコースとして親しまれている我が高尾山も選定された。高尾山は07年発行の「簡易版」に続くミシュランの三つ星で、高尾山ブームはしばらく去りそうにない。また、今回はそれぞれの街や地域の中でも地区や物件が格付けされ、例えば、三つ星の東京でも、上野が三つ星、銀座が二つ星に。上野でも東京国立博物館が三つ星、国立西洋美術館が一つ星と評価された。

 編集長によると、3つ星には全部で56カ所、2つ星189カ所、1つ星301カ所が選ばれた。このほかに星なしで言及された名勝地も多数ある。日本政府観光局(JNTO)協力のもと、「日本を良く知り、旅に情熱を抱いている」(同社)フランス人と日本人12人が全国を回り調査し、「旅行者のもつ第一印象」「知名度または人気」「旅行のしやすさ」「利便性」「旅行者の受け入れ姿勢」「記念建築物や美術館の数、アクティビティーの数」「美観」など9つの基準で評価したという。

 1926年創刊の緑ガイドは、世界の観光地の文化と歴史の解説に定評がある。フランスでは近年、日本に対する関心が高まっており、2008年に日本を訪れたフランス人旅行者数は前年比7%増の14万7600人で、前年に比べて7%以上増加。
 フランスでは日本が「若い人々の間でますます身近な存在になっている」(同社)ことなどから今回、同シリーズで初めて日本を紹介。日本編は456ページで19.9ユーロ(約2500円)。日本の文化や自然を理解するための解説ページも整備。各地で利用しやすい宿泊施設や飲食店も紹介した。

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 ミシュランガイドで星がつけられた観光地は次の通り。

 ☆☆☆ 東京、京都、奈良、法隆寺、日光、富士山、宮島、伊勢、姫路城、高山、高野山、高尾山、白川郷(岐阜)と五箇山(富山)、松島(宮城)、屋久島、川平湾(沖縄・石垣島)

 ☆☆ 鎌倉、伊豆半島、下田、修善寺、大阪、那智の滝(和歌山)、倉敷、広島、松江、出雲大社、琴平(香川)、松山、足摺岬(高知)、太宰府(福岡)、長崎、湯布院、阿蘇山、桜島、座間味島(沖縄)、海洋博公園(沖縄)、石垣島、竹富島、西表島、マンタ・スクランブル(石垣島近くのダイビングスポット)、犬山(愛知)、ミキモト真珠島(三重)、伊勢志摩、木曽路、中山道、松本、日本アルプス、上高地(長野)、新穂高温泉(岐阜)、荻町(白川郷)、戸隠(長野)、金沢、野沢温泉、塩釜(宮城)、羽黒山(山形)、白神山地、大雪山国立公園(北海道)、知床国立公園

 ☆ 福岡、鹿児島、名古屋、札幌など

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