高尾山の登山コース
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高尾山での服装・靴などハイキングの心構え
ハイヒールで高尾山を訪れる人たちがいます。確かにケーブ ルで山頂駅まで行ったり、せいぜい薬王院までなら行けないことはないでしょう。
でもここは 自然の山、高尾山なのです。渋谷や原宿ではありません。最近はやりの高い靴でさっそうとケーブルに乗り込む若い女性を見ると、呆れかえってしまうとともに、怪我をしなければよいがと余計な心配をしてしまいます。
薬王院から山頂までは、いわゆる山道であり、木の根っこや岩が覗いているところもあります。
確かにアルプスに登るわけではありませんから登山靴とはいいませんが せめてスニーカーやかかとの低い靴にしてほしいと思うのです。
ハイヒールなんて、くじいて 足首をねんざするのが関の山です。
また、ごみは必ず持ち帰ってください。このページでは、高尾山を訪れるにあたっての最低のマナー、心構えについて述べていこうと思います。
高尾山への服装
高尾山へ自然研究路1号路(表参道)を使い、薬王院から山頂へと登るくらいでしたら、比較的楽に考えてよいと思います。1号路は頂上までほとんどが舗装されているか、歩きやすい道だからです。
今着ている服が丈夫で 動きやすいものであればそれでかまいません。どのような服がよいかは、そのころの気候に合わせればよいでしょう。
高尾山へ1号路以外の登山道を使い山頂まで登る人、あるいは高尾山から陣場山や小仏と縦走を考えている人は、いわゆるハイキングに適した服装が必要でしょう。
高尾山は、「山」という名のつくとおり、そこは低山とはいえ標高599mの山です。
自宅を出るときは暖かい、暑いと感じても、山に行って木陰に入ると寒く、涼しく感じるものです。ましてや雨が降ると急激に温度はさがります。天気・気温は変化することを見込んで、一枚上着を持つようにしましょう。
どのような服がよいかは、そのころの気候に合わせればよいでしょう。
女性はスカートはあまりオススメできません。ジーンズでもかまいませんが、すこしゆったりめの服装のほうが良いかもしれません。
高尾山は、「山」という名のつくとおり、そこは低山とはいえ標高599mの山です。天気の変わりやすいので、雨具は必須となります。フード付きのウインドブレーカーのような、防水性のある服ものでもよいのですが、できれば雨具だけは山用のよいものがお勧めですね。
何度も言いますように高尾山は観光地とはいっても基本的には山です。ケーブル駅や薬王院までの参道、あるいは山頂であればそれなりに雨宿りするところは見つけられますが、その他のところは何もありません。木陰でといってもちょっと無理でしょう。また、折りたたみ傘も、突然の雨に備えて用意しておきたいところです。
高尾山での最適な靴
さて靴ですが、高尾山自然研究路1号路、つまり表参道を歩くだけであれば、それほど本格的な靴は必要ありません。手持ちのスニーカーやジョギングシューズで十分でしょう。
但し、前日が雨などで山道が湿っていると滑りやすくなります。また所によっては岩がむきだしとなっているところもありますので、できれば底のしっかりとしたウオーキングシューズがあったらベストです。
ただし、決して普段履き慣れているからといってビジネスシューズや皮靴は絶対止めてくださいね。
確かに、高尾山の参道に沿って薬王院まではとりあえず歩けるかもしれませんが、薬王院から足を延ばして山頂まで行ってみようかとなると木の根道で足を取られてとても危険です。
参道であっても踵の高い靴やハイヒールは絶対にだめです。
しかしながら高尾山の本当の魅力は頂上から先にあるのです。
一丁平の山桜や静かに山道に咲く花々を眺めつつ、城山、小仏、陣馬山へ続く尾根道を楽しむには、やはりそれなりの靴が必要になるでしょう。599mの高尾山とはいってもやはり山です。
食事と水分補給を考えましょう
高尾山には山中や山頂に茶店があり、食堂で食べたり、売店で買って飲み食いしたりすることもできるので、手ぶらで行っても食事をとることはできます。。。。。
でも、これはあくまで表参道、自然研究路1号路を使う人の話。ほかのコースでは、茶店どころか、自動販売機さえありません。
1号路以外を歩く人は、山頂に着くまでの間の食べ物、飲み物は持って行動しましょう。
また、確かに水辺のコースや湧水がある路もありますが、生水は厳禁。また、夏には水分を補給しないでいると脱水症状になることがあるため、入山前にせめて山麓の売店でペットボトル1本でも持って歩いておけば安心です。
当然のことですが、高尾山の自然を愛するならば、持ち込んだゴミは自宅まで持ち帰るのがルールです。
体調を整えましょう
高尾山の登り口に着いたら、いきなり歩き始めないでちょっと小休止しましょう。ケーブルの山頂駅までは途中にトイレもありませんから済ませておきましょう。
ケーブルを使わずに1号路をはじめ山道を自分の足で登っていく人は(もちろんこれがお勧めですが)かるく準備体操でもして体調を整えましょう。
歩き始めると汗をかくので 着ているものを1枚、脱いだりしてはいかがですか。
ペットの同伴について
最近はペットを連れて登山するハイカーも、良く見かけるようになりました。
ペット、おそらく高尾に連れてくるとなるとやはり犬でしょうが、この犬の同伴が自然環境の保護保全に悪影響を与えていると主張する自然保護論者もいますが、どうやら現在のところ科学的に実証されていないようです。
反面、一部の国定公園等では、禁止条例が作られ、犬の同伴を拒絶しているところもあるのが実態です。
ちなみに、東京都によれば、高尾山を含め自然公園へのペットの持ち込みについて、法的には動物等の持ち込みは禁止されておりませんが、自然生態系に及ぼす影響を考慮し、ペットの入山はできる限り遠慮してほしいとの見解です。
調べてみると、ペット入山を前面に挙げている公園は、過去に野生動物を追いかけ、野うさぎやライチョウに被害があったという事実があり、これに反応しているように思えます。
さて、東京都が言っているように高尾には、今のところ、禁止される条令はありません。したがって、とりあえず連れてくるのは法的には問題ないと思いますが、やはり、飼い主としての最低限のルールは守りましょう。
自転車の持ち込みについて
表参道コース(自然研究路1号路)は舗装整備されているため、最近はマウンテンバイクで登ってくる方を見かけるようになりましたが、一般の車、オートバイはもちろんのこと自転車の乗り入れも禁止されています。
お互い行きかうのもやっとの山道で、MTBをかついで来る人に会うと本当に大変です。避けようとつい足を滑らして躓いたりがけに落ちたりではたまりません。
昆虫採集・植物採集について
昆虫や植物の採集は、子供の夏休みの自由研究の定番です。小さいうちに自然を知り、生き物の生態を観察したり研究したりすることは、自然について正しい認識を持つためにも大事なことであり、薦めたいと思います。
しかしながら、高尾山に限らず国立公園、国定公園、県立自然公園の特別地区における指定植物は採集してはいけません。
このうち、特別保護地区では、工作物の新設、動植物の捕獲・採取などはもちろんのこと、たき火や落ち葉の採取すら禁止されています。自然保護制度の中で最も厳しい地域です。
高尾山には、この地域がありますが、基本的には、全山、自然保護の観点から、昆虫採集、植物採集は遠慮してください。
高尾山に行くと、大木の根の周辺を猛然と堀り返してあるのを見かける。このように高尾山では、植物の盗掘被害が後を絶ちません。植物の採集はやめましょう。非常に危険であり自然保護からも不適当な行動です。
焚き火の禁止
山でいちばん恐ろしいのは山火事です。それは高尾山とておなじですね。
やっと登ってきた山頂で、クッキングメーカーやコンロを使って、暖かい味噌汁やコーヒーをいっぱい。いいですね。わかりますよ、その気持ち。
このような機器であれば、問題ありませんが、火の取り扱いは十分に気をつけてください。
でも、焚き火は絶対にだめですよ。過去にも焚き火などにより幾度かの山火事が発生しております。山火事の原因の70%以上は人的原因と言われます。
森林において山火事は大敵であると同時に、新しく森林が生まれ変わるために、無くてはならない自然現象ともいえます。
しかし、自然発火による山火事を上回る人工的な失火による山火事は、森林が再生する力を上回ってしまいます。
高尾山の貴重な自然の保護の観点からも山火事の防止に心がけましょう。
寒くても、高尾山で火を焚くのは非常に危険です。
また、タバコの投げ捨てからの山火事は多く、被害も大きなものとなります。 山中での焚き火は絶対にしないこと、歩きながらの喫煙も避けてください。
ところで、山火事の原因について、少し前に日本テレビ番組「特命リサーチ200X」では、驚くような実験を行っていました。
その内容は、数年前の釜石の山火事の原因について、釜石消防署の調査結果だったのですが、火事のもとをなんとカラスが運んできたという報告でした。
おそらくは焚き火の中にくべられたお菓子の容器があり、燃えカスとお菓子の残っていたものをカラスが山へ運んだのではないか?というものでした。確かに目撃情報や、現場状況からも推測されるとのことの驚く内容ですね。
カラスは、賢いので、火は直接触れなければ恐くないことを学習すると、そばに火があっても恐がらず、えさがあれば近づいて行くというものでした。カラスを放火犯として責めることはできませんが、やはり問題は、人間の火の不始末ということではないでしょうか。
高尾にもカラスのほかたくさんの鳥たちがいます。焚き火の禁止は当然のことながら火の取り扱いには本当に注意してくださいね。
登山中の疲れの取り方
とにかく休むことが第一です。山での疲れは体力やエネルギーを消費したというサインですので、飴やチョコレートなどの糖分を補給しましょう。
また、がむしゃらに水を飲むと塩分が不足してしまいます。
塩や梅干しなんかいっしょになめるといいですね。 持って来ていないひとは、ケーブル駅近辺のお店で確保しているといいかも知れません。行動食としてよいものを紹介してみましょう。
チョコレート、ドロップ、蜂蜜入りレモン、ビスケット、レーズン、ソーセージ、ドライフルーツ、塩昆布、梅干し、など
スズメバチの恐怖
高尾山は自然の宝庫。でも時として不用意な行動に自然は牙をむいてくることもあるのです。
99年10月に高尾山遠足中に児童や園児23人ハチに刺 されるという事故が発生しました。きれいに整備された自然研究路にもこのように気を抜くと危険な場面があります。
当時の新聞報道によると、八王子市高尾町の高尾山のハイキングコースで遠足に来ていた町田市立小学校の四年生児童と、国立市立保育園の園児らがクロスズメバチの群に襲われ、計二十三人が頭や手足などを刺されたといいます。
高尾署や八王子消防署の調べによると、現場は高尾山に六つあるハイキングコースのうち最も南側を通る「稲荷山コース」(三・五キロ)の見晴台付近。児童六十七人が、引率教諭四人とともに午前十時ごろからグループごとに ケーブルカーふもと側の清滝駅前から歩き始め、約一・五キロ登ったコースわきの木の根元にあった巣から飛び出したクロスズメバチに襲われ、女児十四人、男児六人が頭、手足、背中などを次々に刺された。
その直前に、近くを歩いていた保育園の五―六歳児、保母ら二十六人のうち男児一人、女児二人も右手や鼻などを刺された。高尾署では、ハチが飛んでいたため、児童らが木の根元を棒でつついたりしているうちに、襲われた可能性が高いと見ている。
都多摩動物公園の昆虫園などによると、クロスズメバチは体長一―二センチくらいで黒に黄色の斑点(はんてん)があり、木の根元や草むらの土などに巣を作ることから通称「地バチ」と呼ばれる。毒性は大型のオオスズメバチやキイロスズメバチなど より弱いが、頭回りを刺された時や、体質によってはショックを起こすこともある。
また、ハチは秋から冬にかけてはえさ不足で警戒心が強くなり、巣に接近しただけで攻撃されることもある。威嚇してから襲うため、気付いたら騒がずにその場を離れるべきだという。
高尾経由登山 届け出を…提出箱を山頂に設置へ
高尾山山頂に、「登山届」を提出する専用の箱が設置されました。
山頂を経由して他の山に足を延ばす人を対象に提出を促す狙いということ。
道に迷うなどして救助を求める人は後を絶たないといい、高尾署は「捜索場所を絞るためにも、登山届を提出してほしい」と呼びかけている。
高尾山の山頂から隣接する小仏城山や陣馬山へ向かうルートには、道が枝分かれした場所もある。
日が暮れると周囲が見えづらくなるため、ライトを持っていない人が獣道に迷い込むケースがあり、足を滑らせて転倒したり滑落したりして、負傷した人もいたという。
都が山頂にある「高尾ビジターセンター」に提出箱を設置し、同署が登山届を確認することになった。
登山届には、登山ルートや連絡先などを記してもらう。その場での記入や、夜間・早朝の提出もできるようにする予定だ。