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山の怖さ




山のトラブル(事故発生)
山で迷ったら
山で遭難したら
野生動物と遭遇したら
もしものために


もしものために

山での危険性

 さて一歩、自然の中へでかけると、多くの”危険”の中に身を置くことになります。ハイキングだからといって油断は禁物です。
 たとえば、いきなり目の前に熊が飛び出してきた、いのししが突進してきたなんてことが、あなたのハイキングの途中で絶対ないとは誰も言い切れないのが自然というものなのです。
 本当に楽に見えたハイキング道から、思わず足を踏み外して崖から落ちたり、低い山だと思って気軽に出かけたら、霧に道を失い遭難。
 本当に予想もできないことが起こるのが自然なのです。

 そんな時、誰もが決まってこういいます。「まったく予測だにできなかった」「まさか、こんなことが起こるなんて」・・・・・・・・・ 
 そんな”不慮の事態”に対して事前にできることは、唯一「活動内容に応じた保険への加入」しかないのです。

山岳遭難

 警視庁が先ごろ発表した平成17年の一年間に全国で発生した山岳遭難は前年より六十一件多い千三百八十二件で、記録の残る一九六一年以降で最悪となったことが二十六日、警察庁のまとめで分かった。

 遭難者数も過去最悪で、うち中高年が八割を占めており、同庁は本格的な夏山シーズンを前に注意を呼び掛けています。 
 遭難者は千六百八十四人で、前年より七十五人の増加。このうち死者・行方不明者が二百七十三人、負傷者が七百十六人で、それぞれ過去最多となったという。

 発生件数、遭難者数は、中高年の登山ブームを背景に、いずれもここ十年間で一・五倍前後に急増。昨年の遭難者数の中で四十歳以上の中高年が占める割合は81・5%に上り、特に六十−六十四歳が二百七十九人で最も多かった。 

 遭難者を目的別にみると、ハイキングや沢登りを含む「登山」が69・8%で、次いで「山菜採り」が23・4%だった。遭難の態様別では「道に迷った」が35・3%、「滑落」が16・6%、「転倒」が14・7%と続いた。
 また、全体の死者・行方不明者数のうち、単独遭難者が46・9%を占めた。全遭難件数のうち、41・0%が携帯電話などで救出を求めていたそうである。

山岳保険

 万が一の事を考えて備えるのが保険ですが山では色々な危険があり怪我や遭難、装備の破損などはありえないことではありません。
 保険というと事故後の補償内容ばかりに気がとられてしまいがちですが、自発的に自分自身に保険を掛けることは「自分だけは絶対安全、大丈夫」から「自分にも事故の可能性がある」へと、安全に対する意識を改めて考え直すきっかけににもなるのです。

 一人一人が「安全面への意識」意識を見直し、持ち続けることは、「知らなかった」、「うっかりしていた」といった事故を防ぐ根本的な安全対策の一つなのです。
 そのメリットは掛け金以上の価値があると思いませんか。

 「出すのがめんどうで使わない」のと同じと言えるのではないでしょうか?そういった考えや性格のままでは、いつか山の上、自然の中で「運」ではなく「必然的」な事故につながると思います。

 大袈裟かもしれないけれど、安全への意識を見直すきっかけとして保険を考えてみてはいかがでしょうか? 
 保険、保険といいますが、ここでいう「保険」とは、生命保険や自動車保険ではありません。
 クルマには自動車任意保険、家屋には火災地震保険、健康には生命保険があるように、山岳登山にも山岳保険といわれるものがあります。
 実は一般的に言われる「山岳保険」と言う名の保険は販売されていないようです。

 実態は旅行障害保険、スポーツ障害保険、レジャー保険と呼ばれるものの中に登山者のために危険割り増しをして加入契約する普通障害保険を山岳保険と呼んでいるようです。
 加入は通常 各山岳団体を通して加入することが多いのですが、当然個人でも加入できます。金額はおおよそ年間6000円から13000円程度となり、支払われる金額は100万〜300万程度です。
 またその保険により「一般登山」、「アイゼンやピッケル、ザイルを用いる登山」というふうに同じ登山でも危険度により分けられている場合もあります。

山岳保険の意味(経済的な負担をカバー)

 山岳保険とは、遭難等による死亡時の保険金支払いや、遭難した場合の救助活動の捜索費用の支払いに充填するための保険です。
 万が一山で遭難事故が起こった場合は相当な費用がかかります。民間のヘリコプターが出動すると30分、50万円が相場で一回の捜索で200万円程がかかると言われている。

 民間の遭難対策協会の人たちに出動をお願いすると一人日当3万円、冬場なら10万円が相場でその他に交通費、宿泊代が遭難した本人または遺族に請求されることになる。当然金額は数百万円になることを覚悟しなくてはならない。
 一旦行方不明になってしまうと、これはもう目がとびでるような金額がかかってしまう。
 この救助費用を(主に)担保するのが山岳保険です。
 その他に医療費や賠償責任なんかがセットになってくることもありますが、一般の皆さんが入っている生命保険や損害保険では、これらの救助費用は一切出ません。

 家族に遭難されて、持ち家を売る等してその資金を作ったなんて話はよく聞く話です。
 中高年のかたは特に長年連れ添った愛する家族を悲しませないために、また救助資金で老後の資金がなくなったなんてことにならないように、山岳保険を考えてはいかがでしょうか。

山岳保険の注意点

 さて、山岳保険にも、他の保険と同じように、事故の状況や内容によっては、免責と判断される場合があります。
 せっかく保険をかけてもいざ請求したら支払いを拒否されたりこともありえます。細かな決まりや制限・制約がありますので注意しましょう。
 まず、支払いでもめるよくあるケースは登山届を出さなかった場合です。日程や登山ルート、下山予定などの登山概要を簡単にまとめて本当にメモでも結構ですので登山前に家族や友人など渡しておかなければなりません。
 これがない場合、万一遭難して最悪で死亡してしまった場合に自殺の可能性を疑われてしまいます。

 保険の約款にもよりますがたいていの場合は自殺と判断されれば死亡保険金は支払われません。

 つぎに注意せねばならないのは、山で病気になった場合の救助費用や治療費です。山岳保険の種類や病気の種類によっては支払われることもあるのですが、あくまで「山岳」保険ですから、本来「山岳」事故に備えた保険なので、病気の場合はこれを拒否されることが多いようです。
 特に、ハイキング中の疾病(熱中症、心臓病など)は補償外という商品があるので注意が必要です。また、携行品の補償(メガネ・携帯電話・GPSなど)や、免責事項を必ず確認しましょう。

ハイキングに山岳保険は必要?

 ハイキングの場合、ここまでと思われる方も多いと思いますが、そこはやはり気持ちの持ち方。ハイキングとても先ほどから述べているように、いつ、どのような形で事故が発生しないとも限らないのです。転ばぬ先の何とやらで、検討してみてはいかがでしょうか。




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